パンローリングから出ている定番本で「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」で紹介されているアンチという手法に一目均衡表の雲を組み合わせたトレード手法を紹介します。
本の中では、ストキャスティクスのパラメータを変更してトレンド方向にトレードを仕掛ける手法として紹介されており、トレンドフォローに分類される手法になります。
この手法を知った当時はトレンドかレンジを見分ける事ができなければ全然機能しないという感想でした。
しかし、トレンドが出なくても値動きが激しい銘柄の分足なら極短期のトレンドが常に出ているようなものなのではないかという視点を持ってからは”アンチ”という手法が一番の武器になりました。
値動きが激しいものとして、目を付けたのは ”ポンド円” と ”原油” です。どちらも5分足で見ると一日に2回くらいはトレンドが発生しているようなものです。
ただしアンチだけでは少しでも方向感がでるとトレンドと判断しなければならないため、実際のトレンド判断には一目均衡表の雲を使う事にしました。アンチと雲の方向が噛み合っていればエントリーします。
アンチで使用するストキャスティクスの設定は以下の通り。一目均衡表は一般的な数値のままです。
・%K length → 7
・%K smoothing → 4
・%D smoothing → 10
実際に過去二日間のポンド円の5分チャートを見ていきましょう。
朝8時に終値で雲を抜け、%Kと%Dの方向がそろったのでエントリー。
10pipsほど上がりましたが下がっていってしまいました。
9時5分に今度は下方向に雲を抜け、同時にストキャスの方向をそろったのでショート。
30pips下がったので十分な勝利と言えます。
11時半に雲下でアンチ発生、10pipsほど戻した後に50pipsほど下落。
22時50分の終値でロング。60pipsほど急上昇。
この日は、3勝1敗でした。30pipsで利確、-10pipsで損切としていれば、80pips取れました。
開けて翌日、8時35分の終値でロングでエントリー。30pipsほど上昇。
11時25分の終値でショートのシグナルが出ますが、日銀発表で急上昇しています。負け。
急上昇後、雲の遥か上でロングシグナルが発生。30pipsほど押した後、30pips上昇。
さすがにエントリーを見送るか、一目均衡表の基準線当たりまで押すのを待つか、もしくはロットを下げて損切りを固定pips数ではなく直近安値に入れるという風にしないと、このような値動きの後はポジポジ病に陥って往復びんたを食らったりします。
18時終値でロングシグナル発生し100pips上昇。
22時20分の終値でロングシグナル。直後22時30分に米雇用統計発表で上にも下にも長ヒゲ発生。
発表直前なので、こういう時はエントリーシグナルが出てもトレードは控えましょう。
2日目は大荒れ相場でしたが、米雇用統計発表前のシグナルをスルーすれば、2勝2敗とう結果でした。
1日目同様に30pips利確、-10pips損切としていれば40pipsの勝利となっています。
当たり前のことですが実際の相場で使う前に、十二分な検証を行う事をしてください。
どんな手法でもマッチする銘柄があるはずです。